ドコがそんなに似てるのさ?


さて今回は、よく「内容が似ている」「パクリだ」と囁かれるストーリーが酷似している作品「新桃太郎伝説」と我らが

「FF6」を比較してみようと思います.ネタバレ要素が多分に含まれますので現在進行形で「FF6」「新桃太郎伝説」をプレイ中の

方はご遠慮くださった方が身のためです.

 

最初に言っておきますが、この2作品で先に発売されたのは「新桃太郎伝説(以後新桃)」ですのであしからず.

では、行ってみましょう!


論点1.世界が崩壊する
 コレはもっとも有名な「パクリだ」と言われる原因の一つです.6では魔大陸でのイベント後、世界が崩壊するというショッキングな展開が待ち受けています.対して新桃ではカルラの権力掌握後、海抜の高い竹取の島と鬼ヶ島以外の全ての大陸が水没.多くの人々が「ちょっと、グロいよ…」と思わせるようなイベントとともに死んでいくというシーンがあります.

FF6的観点で見る

新桃的観点で見る
 世界崩壊というか、フィールドの更新はFFでは伝統的で、3では水没していた大陸が浮上していますし、4では地底や月へ、5では第3世界まで存在します.物語後半を彩るのはだいたいこうした第二の世界で.6でも世界崩壊後にストーリーが収束されていく部分が多いです.  桃伝史上最凶、最悪の敵カルラの最大の悪行がコレです.物語の最終盤で起こるイベントで、本当に全ての大陸が水没し、本編では二度とそれらの町や村には行けなくなります.
 後は、カルラを倒すことしかできなくなるので、やり込みどころではありません.一般的に鬼ヶ島に行ってしまうとこのイベントです.

論点2.ボスの腰巾着がラスボスに
 RPG的にはよくあるパターンです.ただ、DQ2などに見られたボスと思っていたヤツのバックにもっとビッグでグッレイトゥ(痔悪化)なボスがいた! というのの逆に当たるので意外っちゃあ意外です.6では皇帝付きの魔導士ケフカが、新桃では王の信頼する側近カルラが強力な力を得て(前者は魔導、後者は月の血の力)ラスボス化します.

FF6的観点で見る

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 ケフカは登場が早いです.そして、ドマで大量虐殺を行うなどの非常な行動も多いですが、そのキれたキャラからギャグっぽい要素も見られます.それでも次第に野心をあらわにしていき、遂には皇帝を殺害し自らが覇権を握ります.
 そして恐怖で人々を支配し続けるのですが、みなさんもご存じの通りFF6のメンバーたちにより打倒され、砂のように崩れ去ってしまうわけです.思えばコイツもガストラ被害者? ちょっとかわいそうだからファンも多いのかもしれません.
 登場はだいたいケフカと同じくらい.ただ、新桃をプレイした人はだいたいコイツが嫌いでしょう.強い者にはヘコヘコし、弱い者に威張り散らし、金にものをいわせ、人の命を軽く見る.そして野心のために、鬼族の二人の王子やかぐや姫、果ては夜叉姫にまで手をかける.こんだけ、同情の余地がない悪役に徹したキャラも珍しいです.
 特に新しい村の人や鬼を虐殺するあたりで、多くのプレイヤーは本気で殺意を覚える位なのですから…

論点3.仲間がイパーイ!
 新桃は以前にも以後にも見られない仲間がたくさん出てきて、自由にパーティーを編成できるDQ3やFF6のようなシステムを持っていました(これはFF6にもいえることです).FF6では14人、そして新桃ではなんと18人もの仲間が加わるのです(ただし新桃では桃太郎を外せませんが…).

FF6的観点で見る

新桃的観点で見る
 仲間が大量に加わるのは4で実践済みですが、プレイヤーが自由にメンバーを選び、時にえこひいきに育てたりできるのはこの作品が初です.この作風は次回作7にも受け継がれます.
 そしてなにより、その大人数を生かした複数のパーティーを操れる点にも魅力があります.残念ながらフェニックスの洞窟と瓦礫の塔の二カ所のみですが、大人数の仲間の醍醐味を十分に味わえるデキです.
 残念ながら複数のパーティーを構成するFF6のようなシナリオはありません(主人公の桃太郎を外せない点から考えれば当然と言えば当然).
 それでも、強敵の風神、雷神、あしゅらを自軍キャラとして使えたり、全作のラスボスえんま様を使えるのは魅力です.これらのキャラはイベントごとにそれぞれ台詞があるので、全キャラの台詞を聞いてみるのも面白いでしょう.

論点4.ハードなストーリー展開
 どこがだ!? 特に新桃には突っ込みが入りそうな勢いですが、よ〜く考えてみてください.新桃は序盤に主人公であるはずの桃太郎がダイダ王子に完膚無きまでこてんぱんにやられます.そう言ったことを加味して見てみましょう.

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 世界征服をたくらむ帝国に対して、必死の反撃にリターナー…帝国を憎むロック、記憶を失った謎の少女ティナ、家族を殺されたカイエン、帝国の元将軍セリス…後半はハートフルな奴らですが序盤はかなりストイックな連中でした.
 コソコソ反抗の機会をうかがうなど、なかなか珍しい構図ではないでしょうか.ただ、常に敵が強大でそれに立ち向かうというスタンスは最後まで続きます.そこが新桃と違う点と言えば違う点です.
 ギャグ一辺倒に見られがちですが、桃太郎本人は結構ハードだったでしょう.ダイダ王子に完敗し、再び彼と相まみえる日を待っていたはずです.そして出会う多くの友たち…
 新桃がFF6と決定的に違う点は、コチラが官軍になることではないでしょうか.カルラに立ち向かうため、鬼族と人間が力を結集するのです.逆を言えば、カルラはそれだけ凶悪なラスボスであるとも言えるのですが…

論点5.可愛いあの子は元は敵?
 ヒロインが元は敵側だった.この設定に萌える方は多いかもしれません.元の敵との戦いに苦悩するヒロイン…燃えまくる人も多いでしょう.FF6と新桃にもそんな魅力的ヒロインが登場します.

FF6的観点で見る

新桃的観点で見る
 FF6は…まぁ、どっちがヒロイン論争は水掛け論なので避けますが、ティナとセリスは共に元々帝国側の人間として登場しますね.ティナは帝国の頃に犯してしまった罪にとまどい、セリスはかつての同僚ケフカと対峙しなくてはならなくなるわけです.加えてセリスは仲間から疑いの目で見られたりと、ソッチ系の趣味のある人には辛抱たまらん展開でしょう.
 そしてセリスに限定して言えば、ロックに守られ、ついには彼と結ばれるわけですなぁ.二人のわだかまりやそれが解けて結ばれる、二人の愛もFF6のテーマの1つなのかもしれませんね.
 新桃唯一にして無二のヒロインと言えば夜叉姫でしょう(ん? ユキだるまタソ?).彼女は、なんと大ボスである伐折羅王の実の娘で桃太郎とも戦います.しかし、桃太郎特有の改心オーラで夜叉姫も仲間になります.その後は、鬼族と言うことで虐待されたりはしないのですが、同族との戦いに巻き込まれて行きます…
 そして実兄ダイダ王子との死闘を経て、カルラによって目の前でダイダ王子が殺害されてしまいます.その後は父伐折羅王、全ての黒幕カルラとの戦いに身を投じます.
 FF6と比べて誰かと恋に落ちることがないのが残念です.桃太郎と上手くやってください…

論点6.好敵手死す…!
 敵ながら燃える、敵なのに良い奴っぽい、敵にしておくのは惜しい.そんなキャラっているはずです.しかし、そう言ったキャラに限って不慮の死を遂げるモノです…世の中残酷ですなぁ.

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 FF6で言うところのレオ将軍でしょう.帝国でも数少ない公明正大にして高潔な軍人.部下からの信望も厚く、卑怯な策には耳も貸さない.まっこと武人の鑑です.
 そんな彼の人格は、ドマ・カイエンとの一幕や、セリスやロックに対する態度にも表れています.彼と対比することでケフカの非道ぶりが引き立つというのもありますが、それを抜きにしてもレオ将軍は惜しい人物です.
 彼が仲間になるのでは? と踏んだプレイヤーの方もいるのではないでしょうか? サマサでは一瞬ですがプレイヤーキャラとして使えるし…しかし、歴史の流れは残酷なモノでレオ将軍はケフカの卑怯な計で命を落とすことになります…
 新桃では先述したダイダ王子でしょう.戦いの化身のような武人で、強さを求める潔い男です.桃太郎と何度となく剣を交えるうちに、桃太郎の持つ勇気や仲間たちとの信頼関係に強い何かを感じるようになっていきます.
 鬼族である彼にとって、戦いこそが相手を理解する手段であり、相手の思いを知る手だてでもあるのです.次第に桃太郎に惹かれて行く彼は、冒頭で桃太郎を完膚無きまでに叩きのめした月面で再び対峙します.そこで桃太郎たちによって、遂にダイダ王子は敗れ去ります.そして、初めて敗北を喫したダイダ王子は夜叉姫のように桃太郎に受け入れます…しかし、そこで育ての親であるはずのカルラの凶刃に倒れることとなります.この直前、ダイダ王子は本当に桃太郎に同行の許可を求めてくるのですが…

論点7.ラスボスがでかい+羽が生える.ノリだけは神.
 論点2.の蒸し返しのようですが、これも意外な共通点です.ともにラスボス化した二人は、最終的に羽が生えてきて神のような事を口走ります.カルラにいたってはガルーダだ…なんて言われたりします.ガルーダって本物の神様だぜ?

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新桃的観点で見る
 ケフカに至っては意味不明の極みです.ギャグキャラかと思いきや野心爆発、世界を支配し一行に追いつめられたら上半身裸+羽根付きで登場.おまけに口走る言葉は宗教がかっていた.最後までギャグキャラでいろや!! と思いました.  最後まで小悪党かと思ったら、スーパーパワーを得て怪鳥ガルーダに大変身.倒してこんだけスッキリするラスボスも珍しいかも.最後まで悪党でした.「オレの野望は終わるのか…?」


 と、少々強引に解釈してみましたが如何だったでしょうか? 今ではRPGもハード・ソフトともに高性能化したため

かつてのDQ1のような単純なストーリ−では誰も見向きしてくれない寒い時代(Byワッケイン)になりました.ですから、

意外な人物がボスだったり、世界が二、三回崩壊したりする程度では驚かなくなってしまいました.

 それでも当時は、奇抜なこのストーリーに賛否の嵐が巻き起こり、一部の桃太郎ファンから「FF6は新桃のパクリだ!」

との声が出たのでしょう.しかし「新桃太郎伝説」はRPGとして完成しきった作品と評され、桃太郎伝説の頂点に立つ名作

と言われるようになりました.一方の「FINALFANTASY6」はSFCの性能の最高水準を引き出し、スーパーファミコン史上

最大の作品と呼ばれるまでになりました.

 この両作品を楽しんだ皆さん、そんな世代がこれからのゲームを作ってゆくのではないでしょうか? プレイヤーに媚びを

売るかのような萌え萌えのキャラクター、喋る歌う、あまつさえ踊るサービス精神が破綻したストーリー、内容など

そっちのけで押しつけのストーリーをたどるだけの単調な物語、これらに「何か違うぞ…俺(私)達の求める

本当のRPG…昔のFFや桃伝のような硬派で難しい、でもどこか温かい物語…」

そんな昔のキャラクター達は喋らないし歌わない、でも、心の中で彼らは歌い、言葉を交わしていたはずです.

私たちが愛してやまなかったRPG達、何かを失ってしまった最近のRPG達…もう一度、埃を被ったスーパーファミコンを

戸棚や押し入れから取り出してみませんか? そして、夢中になったRPG達をもう一度、プレイしてみませんか?

今のゲームにない何かを思い出せるかもしれません…

 あ、そういえばスーパーファミコンの生産終了するんだった!!

 どうしよう…(汗 


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