藤本、殊勲のサヨナラ犠飛 阪神、地元で初勝利
カクテル光線に照らされた夜空に、藤本の打球が高々と舞った。
大歓声が後を追う。
中堅手が捕球したが、アリアスが楽々とサヨナラのホームイン。
念願の白星に万歳三唱の声が上がった。
長い日本シリーズの歴史の中でも史上初めてのサヨナラ犠飛。
ヒーローの藤本は「最高です」とお立ち台で声を弾ませた。
ナインからもみくちゃにされて「一瞬、記憶が飛んだような、祝福を受けました」と、屈託ない笑顔で言葉を続けた。
延長10回だった。
1死からアリアスが四球を選び、桧山が右前打。一、三塁となり矢野が勝負を避けられ満塁。
藤本は星野監督から「ええかっこしてこい」と送り出され、集中力を研ぎ澄ました。
初球の直球に鋭くバットを繰り出した。
3試合連続で先手を取られた。
ルーキーの和田にてこずり重苦しい展開となったが、4回、金本が同点本塁打を放った。
2回からは立ち直ったムーア、8回からの3回を1安打と完ぺきに近いリリーフを見せた吉野。
サヨナラ勝ちを導いたのはこの2投手の好投があったからだ。
指揮官は「何よりも吉野が素晴らしい」と絶賛した。
連敗は2で止まった。
「長かったな」とはまさに本音だろう。
そして星野監督は続けた。
「何よりも甲子園は素晴らしい」。
大歓声のボルテージは最高潮に達した。
スポーツナビ/虎トピックス10月22日付