藤本意地の山本昌パーフェクト阻止右前打


    パーフェクト阻止。
    沈黙の虎打線の中で、藤本が意地を見せた。

    「山本昌さんはコースに決まってたし、去年とイメージが違った」

    六回。先頭で立った2打席目だ。
    カウント2−2から、内角の真っすぐを右前へ弾き返した。
    ここまで打線は、山本昌の前に6三振を含み、安打はもちろん、出塁もなし。
    ベテラン左腕の完全試合ペースを、藤本が破った。

    岡田監督も「山本昌は初回からインコースが多かった。早く切り替えていかな」
    と打線の対応の遅れにヤキモキしていたが、最初に即応した。
    この一打に矢野も左前打で続いて無死一、二塁。
    後続が断たれ、三塁まで進んだ藤本だったが、ホームは遠かった。

    ただ、今季4度目の完封負けの中で、唯一、虎ファンをわかせた。
    キャンプ、オープン戦からの負けじ魂のたまものだ。

    遊撃の開幕スタメンの座こそ、ルーキーの鳥谷に譲ったが、開幕6試合目(横浜戦)から奪回。
    開幕ベンチの屈辱をバネにして、試合に出る喜びが、意地のパーフェクト阻止につながった。

    「スタートから出れるのはありがたいことだし、うれしい。自分の中でリズムもつかめます」

    今や遊撃スタメンの座をキープ。
    前日の試合で規定打席にも到達(21日時点で打率.271)して、開幕5試合の遅れも取り戻した。

    「また、頑張ります」

    敗戦にもへこたれない。藤本の負けじ魂。
    この気持ちこそ、今ひとつ乗りきれないチームにとって大事なのだ。




     サンスポ.com4月22日付