藤本初スタメンも気合空回りの4タコ


    千載一遇のチャンスが回ってきた。
    開幕6試合目にして藤本に初めて与えられたスタメンの座。
    「ショート・藤本」の場内アナウンスに、スタンドから歓声が起こった。
    何としても結果を出したい試合、しかし気合が空回りして4打数ノーヒットに終わった。

    「うまいこといかんねえ。打席に立ったという感じがあるのは最後の打席だけでした」と反省。
    4点差を追いかける九回二死一、二塁。マウンドには魔神・佐々木が仁王立ちしていた。
    これまで5試合、ベンチから鳥谷の姿を見続けたうっ憤をぶつけたが、結果は二ゴロ。
    皮肉なことに、チームの3連敗を決める、最後の打者になってしまった。

    前夜、選手宿舎で聞かされたスタメン出場。
    遠征中は外食することの多い藤本だが、珍しく宿舎食堂ではしを握っていた。
    そこへ岡田監督がやってきて、ささやいた。

    「何やお前、あしたスタメンやから外に出んのか。食い終わったらすぐに寝ろよ。明日あるからな」

    瞬時に「やってやる」という気持ちが心の中に沸きおこったが、結果にはつながらなかった。

    開幕巨人戦3連勝の後、鳥谷の140試合出場を明言した岡田監督だが
    「鳥谷は相当参っとる。あまりに鳥谷がしんどいから、藤本を使う」と方向転換。
    今後も藤本のスタメン継続を示唆した。

    「あとから(代打で)でるより新鮮な気持ちがある。甲子園に戻ってやりなおします」

    9日から本拠地・甲子園に戻って首位・中日との3連戦。3連敗3連勝で貯金もゼロに戻った。
    チームにとっても藤本にとっても9日が“開幕戦”だ。
    甲子園の大声援が沈みきったチームの空気を洗い流し、チャンスを得た藤本を勇気づけてくれる。
    聖地で大爆発し、定位置・遊撃をルーキーから必ず奪い返す。




     サンスポ.com4月9日付